草なぎ剛さんを中心に、日々思ったことなど。
「夢の守り人」読了


精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)
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夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)夢の守り人 (新潮文庫 う 18-4)
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上橋 菜穂子

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「黄金の羅針盤 ライラの冒険1」を読み終わって、次はライラの続きを読もうか迷いましたが、短い話が読みたくてこちらに(ただいま体力がエンプティ……)。短い話といっても、これも長いシリーズもの全10巻の3冊目。「精霊の守り人」「闇の守り人」の続編になります。
私は文庫版で読んでいるので、これが最新です。早く続きが出ないかな。
この守り人シリーズは一応児童文学のくくりに入るファンタジーですが、大人が読んでも面白い、大人は大人としての楽しみ方が出来る本です。
作者の上橋菜穂子さんは文化人類学の研究者だそうで、そのせいかいわゆる「文学少女」「文学青年」にありがちな斜に構えたところが感じられません。直球ストレートの真っ向勝負。その言葉、登場人物たちの生きざま、内面、すべてが真っ直ぐに胸に届きます。といっても、単純なわけではありません。異世界ファンタジーとしての世界観も、張り巡らされた伏線がクライマックスで見事に解き明かされるさまも、その世界に生きる人々の心情の掘り下げ方も、超一流。むしろ、小細工を弄する必要がないだけの力があるからこその真っ向勝負。
これは、「大人の女性が書いた話」だということが、たとえ作者名も経歴も知らなくても感じられるのではないでしょうか。人や世界に対する優しい包容力と、冷徹な観察眼によって描き出される暗部。そこから目をそらさない強さ。夢と現実の折り合いの付け方。
この、夢の世界に対する憧れを強くかきたてながらも、現実も否定しない優しい視線が好きです。強き者にも、弱き者にも、はぐれ者にも、共同体の中に生きる一人一人にも、愛のある視線が。
主人公のバルサは女用心棒だし、血なまぐさい戦闘シーンもあれば、権謀術策入り乱れ、親が子の命を狙うこともあるハードな世界なのに、最終的に胸に残るのは深い愛なんです。
私はフィクションの世界を強く強く愛する人間ですが、現実にも絶望したくないのです。だって、私は現実の世界に生きているから。色々大変なこともあるけど、愛すべきところもちゃんとあるんだと思いたい。
普段本を読む時、「自分でもこんな話が書きたい」と思うことは、まずありません。ひたすら、その作者の織りなす世界に遊ぶだけです。この話も自分で書きたいとは微塵も思わないのですが、「こんな話が書けるような大人になりたい」と思います。いや、年齢的には私も十分すぎるくらい大人ですが、精神的な深みの問題で。
でもまあ、そんなことを思うのは、読み終わって冷静になってからの話。読んでいる最中は、作品世界に夢中ですけどね。
この3冊の中では、「精霊の守り人」は子供に、「闇の守り人」は大人に人気があるそうです。そして、この「夢の守り人」は、作者が言うには、このシリーズの中の鬼っ子だと。
非常に納得です。そして私もご多分にもれず、やはり「闇の守り人」が一番好きですねー。
あ、このシリーズ、ストーリーや世界観、キャラの魅力の他にも、映像的イメージも匂い立つように美しくて、そこも好き。

この3作目も、それまでの2作のようなダイナミズムには欠けるかもしれませんが(そのへんが鬼っ子?)、世界に対する愛と優しさと強さは健在です。
またこの世界に行きたくなり、続きが読みたくなります。
せめて、文庫じゃなくて軽装版で揃えればよかったかな……。





2008⁄02⁄28(Thu) 22:37    | Comment(0) | | ↑Top


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Author:ゆみの
細く長く、ひっそりとSMAPを愛し続けて十数年。
最近になって、剛について語る楽しさに目覚めました。
九州在住。

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